水質が非常に良好な【高知県の名水】4カ所をご紹介~名水百選より~
四国で太平洋に面する地、高知県。
この県は野菜の促成栽培(そくせいさいばい)が有名で、かつおなどの海の幸も全国的にも評価が高いです。また、北部にある四国山地の自然にもめぐまれ、四万十川の大河川をはじめ清らかな水が今日も見ることができます。
今回ご紹介するのは、アユが有名でわが国でもっとも澄んだ大河川といわれる「四万十川(しまんとがわ)」、山の中の神社の古木の下から湧く「安徳水(あんとくすい)」、坂本龍馬が泳いだというエピソードがのこる「鏡川(かがみがわ)」、四万十川にそそぐ支流のなかでも最も澄んだといわれる「黒尊川(くろそんがわ)」の4つです。
以下の文章では、昭和・平成あわせて計4カ所の特徴ある高知県の名水について順にご紹介していきます。
目次
昭和の名水百選
四万十川
読みがな:しまんとがわ。
四万十川は、高知県西南部から土佐湾にそそぐ、延長約200kmにおよぶ四国第二の河川です。日本でもっとも澄んだ大河川の一つとして有名です。
川の流域面積の85%は森林で、河川自体も人の手があまりくわわっていません。そのため中流域では川が激しく蛇行(だこう)し、多くの淵や瀬をつくり豊かな自然をのこしています。また、アユの火振り漁のように独特な伝統漁法が発達しています。
地元では、豊かな川の恵みは人々が川の美しさを守り続けることによってはじめて約束されるものとして、さまざまな清流を守る住民活動が行われています。
種類
河川
所在地・アクセス
高知県西部
- 高知自動車道「四万十町中央IC」から「リバーパーク轟」まで車で約19分(7.8km)。
水質データ
水温 | 24.2℃ |
---|---|
硬度(mg/L) | 17.1(軟水) |
水素イオン濃度(pH) | 7.0 |
電気伝導度(EC) | 60.5 |
塩化物イオン(Cl–) | 3.1 |
硝酸イオン(NO3–) | 0.7 |
硫酸イオン(SO42-) | 4.0 |
重炭酸イオン(HCO3–) | 20.7 |
ナトリウムイオン(Na+) | 2.8 |
カリウムイオン(K+) | 0.7 |
マグネシウムイオン(Mg2+) | 0.9 |
カルシウムイオン(Ca2+) | 5.4 |
二酸化ケイ素(SiO2) | 12.1 |
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四万十の純天然水
四万十川の源流は、四国山地「四国カルスト自然公園」の東南に位置する不入山にあり、悠久の時をへて豊かな水を育みます。
四万十川の源流点のある高知県津野町の自社工場で、ペットボトルの生産から取水・ボトリングまで通して製造した天然水です。
きれいでおいしい山林の湧き水を採取し、環境に優しい独自形状の軽量ソフトボトルを使用しています。
- メーカー:株式会社ウエルネス四万十
容量:500ml・2000ml
品名:ナチュラルミネラルウォーター
原材料名:鉱水
硬度:13.4(軟水)※価格は各ショッピングモール先でご確認ください
四万十タイム
高岡郡の津野町にある不入山渓谷の地下20mも掘り下げた汲み上げ水です。標高1300mを越す山並みに降り注いだ雨や雪が、長い年月といくつもの地層で磨かれました。
水の硬度が低く、ほのかに甘い味が特徴です。体への負担も少なく、身体にやさしいミネラルウォーターです。
126〜130度の高温の純粋な殺菌方法をしており、非開封であれば1年間保存が可能です。
- メーカー:株式会社グッドタイムカンパニー
容量:500ml・2000ml
品名:ナチュラルミネラルウォーター
原材料名:湧水
硬度:10.3(軟水)※価格は各ショッピングモール先でご確認ください
安徳水
読みがな:あんとくすい。
「安徳水」は高知市西方30km、県立自然公園横倉山の頂上付近に湧き出ています。古くは山の中で修業する人たちの清めの水に使われていて、また平安時代末期に即位した安徳天皇の飲料水として用いられていたといわれてきました。
横倉山には杉原神社という神社があります。この神社のスギの古木の根元に大きな石があって、その下からきれいな水が静かに湧いています。湧水は山の中腹にも導水されていて、横倉山登山者の飲料水として使用されています。
現在は地元の人が清掃活動を行っており、県立自然公園として遊歩道の整備が進められています。
種類
湧水
所在地・アクセス
高知県高岡郡越知町
- 高知自動車道「須崎東IC」から「安徳水」まで車で約1時間14分(26.2km)。
水質データ
水温 | 14.2℃ |
---|---|
硬度(mg/L) | 33.1(軟水) |
水素イオン濃度(pH) | 7.0 |
電気伝導度(EC) | 82.0 |
塩化物イオン(Cl–) | 1.9 |
硝酸イオン(NO3–) | 0.1 |
硫酸イオン(SO42-) | 1.3 |
重炭酸イオン(HCO3–) | 41.4 |
ナトリウムイオン(Na+) | 4.6 |
カリウムイオン(K+) | 0.3 |
マグネシウムイオン(Mg2+) | 3.5 |
カルシウムイオン(Ca2+) | 7.5 |
二酸化ケイ素(SiO2) | 11.5 |
平成の名水百選
鏡川
読みがな:かがみがわ。
「鏡川」は、江戸時代に土佐藩主である山内豊房(やまうちとよふさ)が、その澄みきった清流をみて「我が影をうつすこと鏡のごとし」とよんだことから名づけられました。また、「どうせぬれるきに」と坂本龍馬が大雨の日におよいだエピソードが有名です。
中心市街地から30分で非常に良好な自然環境に出あえる身近な川として、夏には水泳、キャンプ、アユ釣りにとたくさんの市民に親しまれています。
イベントについては、納涼(のうりょう)花火大会や土佐の宵(よい)まつりなどたくさん行われ、多くの人々の交流の場に利用されています。また、ホタルまつりやそうめん流し、梅祭りなどでは上流と下流の住民の交流が活発になっています。
名水百選選抜総選挙
景観が素晴らしい名水部門 エントリー
種類
河川
所在地・アクセス
高知県高知市
- 高知自動車道「高知IC」から「鏡川みどりの広場」まで車で約17分(5.2km)。
水質データ
水温 | 20.6℃ |
---|---|
硬度(mg/L) | 46.7(軟水) |
水素イオン濃度(pH) | 8.3 |
電気伝導度(EC) | 112.8 |
塩化物イオン(Cl–) | 3.7 |
硝酸イオン(NO3–) | 1.8 |
硫酸イオン(SO42-) | 5.0 |
重炭酸イオン(HCO3–) | 51.9 |
ナトリウムイオン(Na+) | 4.1 |
カリウムイオン(K+) | 0.4 |
マグネシウムイオン(Mg2+) | 1.7 |
カルシウムイオン(Ca2+) | 16.0 |
二酸化ケイ素(SiO2) | 不明/td> |
黒尊川
読みがな:くろそんがわ。
「黒尊川」は、四国の西南地域にある三本杭(さんぼんぐい、標高1226m)に源を発し、日本最後の清流としてしられる四万十川の中流域でこの河川に合流しています。
四万十川にそそぎこむ支流のなかでも透明度がもっとも高く、美しい清流、貴重な森林環境、昔ながらの農山村の風景など魅力ある景観が多くのこっています。このことから、高知県により「人と自然が共生するモデル地区」にも指定されています。
これを受けて住民や行政が一体となって「四万十くろそん会議」が立ち上げられ、水辺の林や遊歩道の整備、清掃や体験ツアーの開催など様々な視点で環境保全が行われています。
種類
河川
所在地・アクセス
高知県四万十市
- 高知自動車道「四万十町中央IC」から「黒尊川」まで車で約2時間31分(88.2km)。
水質データ
水温 | 20.3℃ |
---|---|
硬度(mg/L) | 12.0(軟水) |
水素イオン濃度(pH) | 7.0 |
電気伝導度(EC) | 44.1 |
塩化物イオン(Cl–) | 3.6 |
硝酸イオン(NO3–) | 0.8 |
硫酸イオン(SO42-) | 4.0 |
重炭酸イオン(HCO3–) | 12.2 |
ナトリウムイオン(Na+) | 2.1 |
カリウムイオン(K+) | 0.3 |
マグネシウムイオン(Mg2+) | 0.8 |
カルシウムイオン(Ca2+) | 3.5 |
二酸化ケイ素(SiO2) | 11.1/td> |
高知県の名水百選マップ
- (1番左)黒尊川
- (左から2番目)四万十川
- (左から3番目)安徳水
- (1番右)鏡川