生活用水に不可欠な【愛媛県の名水】4カ所をご紹介~名水百選より~

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瀬戸内海と宇和海に面する地、愛媛県。

この県はみかんの特産地としても知られ、道後温泉(どうごおんせん)などの観光地は全国的にも有名です。ここは四国山地などの自然にもめぐまれ、良質な水が今日まで湧き出てきました。

今回ご紹介するのは、地下水が地上にいさましくふきでると言われる「うちぬき」、弘法大師が老婆へのお礼に地面に杖をさしてわいたとされる「杖の淵(じょうのふち)」、鍾乳洞からわきアマゴの養殖にも利用される「観音水(かんのんすい)」、神聖な泉として多くの人の信仰をあつめてきた「つづら淵(つづらふち)」の4つです。

以下の文章では、昭和・平成あわせて計4カ所の特徴ある愛媛県の名水について順にご紹介していきます。

愛媛県の名水百選4か所(うちぬき・杖の淵・観音水・つづら淵)の位置を、昭和と平成の選定で色と形を分けて示した地図
愛媛県の名水百選4か所の位置(陰影は地形の起伏)出典:国土地理院「地理院タイル(淡色地図・陰影起伏図)」、国土交通省「国土数値情報(行政区域)」を加工して作成(図:水のソムリエ編集部作成)

昭和の名水百選

うちぬき

西条市(さいじょうし)内には、地下水が地上にふきでる井戸が広範囲にあります。これらは「うちぬき」とよばれており、明治時代まではこの地方特有の「打抜き音頭」とともに勇ましくうちぬいていたといいます。

この自噴水は、石鎚山(いしづちさん)系に源を発する加茂川から地中にしみこみ、西条平野にふきでる水量はとても豊富だとされています。

四季を通じて水温に変化のないこの水は市民の生活用水、農業用水、工業用水などに利用されています。したがって、西条市民の水の需要は大半がこの地下水にたよっていて、「うちぬき」の果たす役割は大きいです。

うちぬき

種類

自噴水

所在地・アクセス

愛媛県西条市

水質データ

※以下の水質データの数値は公開時(2016年)の当サイト調査値で、一次資料の再確認を順次進めています。

水温 13.8℃
硬度(mg/L) 21.5(軟水)
水素イオン濃度(pH) 7.0
電気伝導度(EC) 94.0
塩化物イオン(Cl–) 2.6
硝酸イオン(NO3–) 2.1
硫酸イオン(SO42-) 8.3
重炭酸イオン(HCO3–) 32.9
ナトリウムイオン(Na+) 9.6
カリウムイオン(K+) 1.8
マグネシウムイオン(Mg2+) 2.7
カルシウムイオン(Ca2+) 4.2
二酸化ケイ素(SiO2) 9.8

杖の淵

読みがな:じょうのふち。

県庁所在地の松山市、西林寺の南西約200mのところに「杖の淵」という湧水があります。

昔、弘法太師(こうぼうだいし)が干ばつがひどいこの地方にめぐってきたときに、水を飲ませてくれた老婆へのお礼にと、杖を地面につきさして水をひらいたという伝説があります。

現在では湧水の水量は豊富で、水田をうるおし、周辺は児童公園やゲートボール場が設置されていて、地域住民のいこいの場になっています。また、泉周辺にはテイレギというアブラナ科の植物が自生していて、正岡子規や高浜虚子(たかはまきょし)も句にのこしています。

杖の淵

種類

湧水

所在地・アクセス

愛媛県松山市

水質データ

水温 18.5℃
硬度(mg/L) 81.0(中硬水)
水素イオン濃度(pH) 6.3
電気伝導度(EC) 212.0
塩化物イオン(Cl–) 9.2
硝酸イオン(NO3–) 11.2
硫酸イオン(SO42-) 34.8
重炭酸イオン(HCO3–) 53.6
ナトリウムイオン(Na+) 8.8
カリウムイオン(K+) 2.3
マグネシウムイオン(Mg2+) 3.6
カルシウムイオン(Ca2+) 26.5
二酸化ケイ素(SiO2) 16.5

観音水

読みがな:かんのんすい。

愛媛県西部の西予市(せいよし)にある「観音水」は、鍾乳洞からの湧水であり、肱川(ひじがわ)の源流となっています。

宇和川から2kmほど沢ぞいの道を行き、さらに急な坂の小道を200mほどのぼりつめると、うっそうとした林の中にぽっかりと口をあけ、そこからとうとうと流れる洞窟があります。これが観音水です。

この水は水温、水量、水質の変化が小さく、一部は水道水に使われていて、アマゴの養殖にも利用されています。

保全については、地元の住民が清掃を行っていて、大切に保全されています。

観音水

種類

湧水

所在地・アクセス

愛媛県西予市

水質データ

水温 14.7℃
硬度(mg/L) 69.9(中硬水)
水素イオン濃度(pH) 7.4
電気伝導度(EC) 148.0
塩化物イオン(Cl–) 3.7
硝酸イオン(NO3–) 0.2
硫酸イオン(SO42-) 2.4
重炭酸イオン(HCO3–) 81.7
ナトリウムイオン(Na+) 2.6
カリウムイオン(K+) 0.4
マグネシウムイオン(Mg2+) 1.2
カルシウムイオン(Ca2+) 26.0
二酸化ケイ素(SiO2) 9.7

平成の名水百選

つづら淵

読みがな:つづらふち。

「つづら淵」は、新居浜市(にいはまし)の市街地に位置しています。この地で昔から清水が湧いていましたが、現在ではポンプで地下水をくみあげているため、天候の影響を受けにくく、年間を通して水量はほぼ一定で、水質も良好です。

このことから、この地にペットボトルやポリタンクなどで水を持ちかえる市民の姿が多くみられるなど、新居浜市のオアシス的な存在として広く親しまれています。

また、現在では地元の自治会が中心となって、除草、清掃、樹木の選定やポンプの維持・管理などを行って、環境保全活動につとめています。

つづら淵

種類

湧水

所在地・アクセス

愛媛県新居浜市

水質データ

水温 19.3℃
硬度(mg/L) 58.1(軟水)
水素イオン濃度(pH) 6.5
電気伝導度(EC) 183.9
塩化物イオン(Cl–) 7.2
硝酸イオン(NO3–) 9.8
硫酸イオン(SO42-) 21.5
重炭酸イオン(HCO3–) 42.1
ナトリウムイオン(Na+) 6.2
カリウムイオン(K+) 1.5
マグネシウムイオン(Mg2+) 3.2
カルシウムイオン(Ca2+) 18.1
二酸化ケイ素(SiO2) 不明/td>

愛媛県の名水百選マップ

各名水の位置は記事冒頭の分布図にまとめています。下の Google マイマップ(外部サービス)では、地図を拡大・移動して見られます。

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近隣の名水もあわせてご覧ください

うちぬきの町・西条の蔵の酒

西条市の石鎚酒造は、公式サイトで「蔵内にある井戸から湧き出る清冽な仕込み水」で酒を造ると説明しています。西条市の自噴井戸の総称が「うちぬき」です。

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20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。※価格・在庫は変わることがあります。最新の内容はリンク先でご確認ください。当サイトは上記リンク経由の購入に対して報酬を受け取ることがあります。

自噴する地下水と、家庭の水

西条の「うちぬき」は、掘るだけで地下水が自然にふき出す土地の恵みです。蛇口をひねれば水が出る家庭では、その水に手を加えるかどうかが選択になります。

※環境省の名水百選ポータルには「選定された名水は飲用に適することを保証するものではありませんので、飲用に供される場合は、その名水が所在する自治体にご確認ください」との注意が掲載されています(環境省 名水百選ポータル・2026年8月9日確認)。

出典

一次資料(公的機関の公表資料および企業の公式サイト)

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