アイキャッチ

天然水とミネラルウォーターの違いを徹底解説!選び方のポイントをご紹介

私たちの生活に欠かせない「水」。

しかし一概に「水」と言っても、天然水やミネラルウォーターなど様々な種類があります。天然水とミネラルウォーター、両者の違いについては知っていますか?

実は自分の健康面や使用用途などに合わせて、天然水とミネラルウォーターを使い分けることが推奨されるのです。

この記事では、天然水とミネラルウォーターそれぞれの定義や違い、メリット、デメリットを踏まえたうえでどちらを選ぶべきかなどのポイントもご紹介します。

目次

天然水の定義

天然水の定義

天然水とは、自然の地層、岩盤を通じて湧き出た水や地下水を汲み上げた水のことを指します。

この水は、一般的にフィルターを使用しての除菌、沈殿物の除去といった最小限の処理が行われるだけで、加熱処理や添加物の使用などの人工的な処理は避けられています。

そのため、天然水は自然の恩恵をそのまま受け取る形となり、その風味や成分は採水地ごとに異なってきます。地域ならではの個性的な味わいを楽しめることが天然水の1つの魅力でしょう。

天然水に含まれる成分

天然水に含まれる主な成分を以下の表にまとめました。

成分名種類
ミネラル・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・ナトリウム
 など
微量元素・鉄
・亜鉛
・銅
・マンガン
 など
炭酸水素イオンHCO₃⁻(炭酸水素イオン)
二酸化炭素一部の天然水には、天然の二酸化炭素が含まれる場合がある
その他の成分・シリカ
・硫酸塩
・フッ化物
 など

ミネラル

天然水の主成分であるミネラルには、カルシウムやマグネシウム、カリウム、ナトリウムなどがあります。

ミネラルは人体にとって必要不可欠であり、骨や歯の形成、筋肉の収縮、神経の伝達などに重要な役割を果たします。

また、カルシウムとマグネシウムの含有量によって、天然水が「硬水」または「軟水」に分類されます。

微粒元素

天然水には、鉄、亜鉛、銅、マンガンなどの微量元素も含まれていることがあります。

これらの元素もミネラルと同様に、人体の健康維持に役立つ成分です。例えば、鉄は赤血球の生成に、亜鉛は免疫機能の維持に大切です。

炭酸水素イオン

天然水には炭酸水素イオン(HCO₃⁻)が含まれていることがあります。

炭酸水素イオン(HCO₃⁻)は胃酸を中和し、消化を助ける効果があり、天然水の風味に影響を与える成分の一つです。

二酸化炭素

一部の天然水には、天然の状態で二酸化炭素が溶け込んでいる場合があります。

二酸化炭素が含まれていると、微炭酸の爽やかな風味が生まれることがあり、炭酸水として楽しめます。

その他の成分

天然水にはその他にも、シリカや硫酸塩、フッ化物など、地域によっては特定の成分が含まれていることがあります。

一部の天然水が「美容水」や「健康水」として人気を集める理由は、これらの成分が健康や美容に対してさまざまな効果を持つとされているためです。

ミネラルウォーターの定義

ミネラルウォーターの定義

ミネラルウォーターとは、地下水や湧き水などから採取された水に含まれるミネラル成分が豊富な水を指します。

ミネラルウォーターは、その成分のバランスや含有量に基づいて分類されます。通常、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラル成分が含まれており、それぞれの成分量に応じて「軟水」や「硬水」に分かれます。

ミネラルウォーターは、基本的にボトル詰めされる前に適切な処理が施されますが、天然水と同様に採水地での環境や地質に大きく依存します。

したがって、同じミネラルウォーターでも、ブランドや産地によって味や成分に違いが見られることがあります。

日本国内では、ミネラルウォーターの品質や安全性を確保するために、食品衛生法に基づく厳しい規制が設けられています。

天然水とミネラルウォーターの違い

天然水とミネラルウォーターの違い

天然水とミネラルウォーターは、どちらも自然から採取された水であり、ミネラル成分が含まれていますが、その定義や処理方法に違いがあります。

定義の違い

天然水: 自然の地下水や湧き水を源とし、特定の地域で採水されたものを指します。水質が天然の状態で保たれており、一般的に加熱殺菌や化学処理を行わずにボトル詰めされます。

ミネラルウォーター: ミネラル成分が豊富な地下水や湧き水を原料とする水です。ミネラルウォーターは天然水と異なり、採水後に殺菌やろ過などの処理を施してボトル詰めされることがあります。また、ミネラル成分のバランスや量に基づいて分類され、商品として市場に出回る際には一定の基準に従って加工されています。

処理方法の違い

天然水: 基本的にそのままの状態でボトルに詰められますが、微細なゴミや異物を除去するために、物理的なろ過が行われることがあります。ただし、化学的な処理は行わず、採取されたそのままの水が提供されます。

ミネラルウォーター: 水の品質を保つために、紫外線殺菌やオゾン処理などが施されることがあります。これにより安全性が確保され、長期間の保存が可能となります。また、ミネラルウォーターの中には、人工的にミネラル成分を調整するものもあります。

成分の違い

天然水: 採水地の地質や環境により、ミネラル成分の含有量や種類が異なりますが、一般的には自然由来の成分が含まれています。特に、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量は、採水地や環境によって大きく左右されます。

ミネラルウォーター: 成分の量などは製品ごとに異なりますが、一般的にミネラルウォーターはミネラル成分が豊富であることが強調されている商品が多いです。そのため、ミネラルが多く含まれている硬水として販売される場合が多いです。

ミネラルウォーターのデメリット

カルシウムとマグネシウムなどが多く含まれている硬度が高いミネラルウォーターの場合には、以下のような影響をもたらす可能性があります。

消化不良や下痢を引き起こす

腹痛

カルシウムやマグネシウムが多く含まれている場合、消化器系に負担をかけることがあります。

特に、ミネラルの摂取に慣れていない人や胃腸が弱い人にとっては、硬水を飲むと消化不良や下痢を引き起こすリスクが高まる可能性があります。

特定の健康状態への影響

腎臓に問題がある人や高血圧の治療を受けている人は、ミネラルの過剰摂取が逆効果になる場合があります。

カルシウムやマグネシウムが多く含まれる硬水を飲みすぎると、腎臓に負担をかける結果となり、カルシウムの過剰摂取は血管への石灰化リスクを高めるとされています。

料理や飲み物への影響

料理への影響

料理や飲み物の味に影響を与えることもあります。硬水でコーヒーやお茶を淹れると、ミネラル成分が抽出に影響を及ぼし、味が苦くなったり、風味が変わることがあります。

また、硬水を使って米を炊くと、米が硬く仕上がるなどといった可能性もあります。

結局どっちがいい?

結論を言うと、天然水とミネラルウォーターのどちらが良いかは、個人の好みや使用目的によって異なってきます。

人工的な処理を避けたい方には天然水が向いています。しかし、天然水は地域や環境ごとの味わいが変化してしまうため、好みに合わないということも考えられます。

一方で、ミネラルウォーターは成分がバランスよく含まれているため、好みに左右されずらいです。また、細かく処理を行うため安全性に優れていると言えるでしょう。

ただし、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが多く含まれ過ぎていると、健康上の問題が発生することがあるため、注意が必要です。

そして、料理や赤ちゃんのミルク、加湿器などミネラルウォーターの使用が適さないものも多々あります。

最終的には、自分の健康状態や好み、目的に応じて使い分けることが大切です。ぜひ、自分にあった水をお探しください。