柿田川湧水群を歩く静岡・三島の旅
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静岡県の三島・沼津エリアには、「東洋一の湧水」と呼ばれる柿田川湧水群があります。日量約100万トンという極めて多い水量、一年を通して約15℃に保たれる水温、そして約8,500年前の富士山噴火に由来する成り立ち——川そのものが巨大な湧水地という、全国でも際立った個性を持つ場所です。
本記事では、環境省の名水百選ポータルに記載された事実だけを出所として、柿田川湧水群の水の数字、成り立ち、見どころ、アクセスまでを整理します。静岡・三島の旅の計画づくりにお役立てください。
結論:柿田川の旅で見られるもの
先に結論です。柿田川湧水群の旅の柱は次の3点です。
- ・日量約100万トン・水温約15℃という、数字で語れる圧倒的な湧水を間近に見られること
- ・約8,500年前の富士山噴火による三島溶岩流と、約40kmの水の旅という成り立ちを現地で実感できること
- ・ミシマバイカモ(5〜9月頃)や鮎の遡上(10月下旬〜11月中旬)など、季節ごとの見どころがあること
いずれも環境省の名水百選ポータルに記載されている内容です(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。順に見ていきます。

柿田川湧水群とは:数字で見る「東洋一の湧水」
柿田川湧水群は、静岡県駿東郡清水町伏見地先に所在する湧水で、環境省選定の名水百選に選ばれています。ポータルには「東洋一の湧水」と呼ばれることが記載されています(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。
日量約100万トン・水温約15℃
ポータルの原文には「水量は極めて多く、日量約100万トン。水温も一年を通して一定で約15℃」とあります。約100万トンという水量が一日で湧き出し、しかもその水温が季節を問わずほぼ一定——この二つの数字が、柿田川の個性を端的に表しています。
この水は眺めるだけの存在ではありません。ポータルには、飲料水として日最大約19万トン、工業用水として約11万トン、農業用水として約0.6万トンが利用されていることも記載されています。旅先の景観であると同時に、地域の暮らしと産業を支える現役の水源だということです。
約8,500年前の噴火と、約40kmの水の旅
柿田川の成り立ちについて、ポータルは次のように説明しています。約8,500年前の富士山の噴火で流れ出た三島溶岩流の間を、富士山東斜面に降った雨や雪解け水が約40kmにわたって流れ下り、国道1号の直下から湧き出している——つまり、いま湧いている水は富士山から約40kmの地下の旅をしてきた水です(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。
幹線道路のすぐ下から大量の湧水が生まれているという立地の意外性も、柿田川ならではです。地下水が溶岩の間を通って湧き出す仕組みそのものに興味がある方は、地下水・湧水・伏流水の違いで公的資料の定義をもとに解説しているので、あわせてお読みください。
川としての柿田川
湧き出した水は柿田川という一本の川になります。ポータルによれば、川幅は30〜50m、延長は約1,200mで、狩野川に合流します。湧水がそのまま川になり、短い流路で本流に注ぐ——「湧水群」と「川」が一体になっているのが柿田川の姿です。川全体が湧水でできていると考えながら歩くと、水面の見え方が変わってきます。

歩き方と見どころ
ミシマバイカモ(5〜9月頃)
ポータルには、ミシマバイカモが5〜9月頃に見られることが記載されています。三島の名を冠した水中の植物で、清らかな流れとともに楽しめる柿田川の代表的な見どころです。この時期に合わせて訪れるなら、川面に目を凝らしてみてください。
鮎の遡上(10月下旬〜11月中旬)
秋には別の見どころがあります。ポータルには、鮎の遡上が10月下旬〜11月中旬に見られることが記載されています。狩野川に合流する川であることを思い出すと、海や本流とつながった生きた川であることが実感できる光景です。
おすすめ時期の考え方
訪問時期は、目当ての見どころから逆算するのがおすすめです。
- ・水中のミシマバイカモを見たいなら5〜9月頃
- ・鮎の遡上を見たいなら10月下旬〜11月中旬
- ・水温は一年を通して約15℃と記載されているため、湧水そのものの見学は季節を問わず楽しめます
展望施設や遊歩道の状況、開園時間・駐車場などの現地の詳細は本記事の出所(名水百選ポータル)に記載がないため扱いません。最新の現地情報は清水町の公式サイト等で確認してください。
アクセス
名水百選ポータルに記載されているアクセスは次のとおりです。
- ・電車・バス:JR東海道線「三島駅」からバス(沼商・藤井原行き)に乗り、「柿田川湧水公園前」下車、徒歩1分
- ・車:東名高速道路 沼津ICから国道1号を三島方面へ約15分
- ・管理団体:清水町都市計画課
以上はポータル記載時点の情報です(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。バスの系統名・ダイヤや道路状況は変わる場合があるため、最新の交通情報は公式サイトで確認してください。ポータルの原文は環境省 名水百選ポータルの柿田川湧水群詳細ページで読めます。
この旅の予約に
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※リンク先の情報は変更される場合があります
周辺の名水と組み合わせる
静岡県内の名水とあわせて巡る
静岡県は富士山系の水をはじめ、名水に恵まれた土地です。県内の名水スポットの全体像は静岡県の名水まとめで整理しているので、柿田川を軸に県内の別の水スポットを組み合わせたい方は参考にしてください。
「富士山の水」つながりで山梨・忍野八海へ
柿田川に湧くのは富士山東斜面の雨や雪解け水ですが、富士山の水は山梨県側にも湧き出しています。忍野村の忍野八海は、富士山の地下水が何十年もの歳月をかけて伏流し湧き出た八つの池で、国の天然記念物です。柿田川とあわせて巡れば、同じ富士山を水源とする二つの湧水地を静岡側・山梨側から見比べる「富士山の水の旅」になります。詳しくは忍野八海と富士の湧水を巡る山梨の旅をご覧ください。
名水百選という枠組みを知る
柿田川湧水群が選ばれている名水百選は、昭和60年選定の100件に加え、平成の名水百選100件があります(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。制度の全体像や他の選定地は名水百選とはで解説しています。
訪れる前に知っておきたい注意事項
いちばん大切な注意です。環境省は名水百選について次のように明記しています。「選定された名水は飲用に適することを保証するものではありませんので、飲用に供される場合は、その名水が所在する自治体にご確認ください」(環境省 名水百選ポータル・2026年8月調査)。
柿田川の水は飲料水として日最大約19万トン利用されていますが、それは浄水などの過程を経て供給される水道の話であって、現地の湧水や川の水をその場で飲んでよいという意味ではありません。本記事でも、現地の水をそのまま飲むことはおすすめしません。飲用を考える場合は、事前に清水町(管理団体:清水町都市計画課)に確認してください。
そのほか、次の点にも配慮しましょう。
- ・ミシマバイカモをはじめとする動植物の生息地です。川や植物を傷つけない行動を心がけましょう
- ・地域の飲料水・工業用水・農業用水を支える水源です。水を汚さないマナーを守りましょう
- ・営業時間・料金・駐車場などの現地情報は本記事の出所に記載がないため扱っていません。訪問前に公式情報で確認してください

旅の計画の立て方
ここまでの内容をもとに、柿田川の旅を組み立てる流れを整理します。
- 1. 【手順1】目当ての見どころを決めます。ミシマバイカモなら5〜9月頃、鮎の遡上なら10月下旬〜11月中旬、湧水そのものが目的なら時期は問いません
- 2. 【手順2】移動手段を選びます。電車ならJR三島駅からバスで「柿田川湧水公園前」下車徒歩1分、車なら東名沼津ICから国道1号を三島方面へ約15分です
- 3. 【手順3】出発前に清水町の公式サイト等で、現地の開園状況・交通の最新情報を確認します
- 4. 【手順4】余裕があれば、県内の他の名水や山梨側の忍野八海と組み合わせて「富士山の水の旅」に広げます
よくある質問
柿田川の水は、その場で飲んでもよいですか?
おすすめしません。環境省は名水百選の選定が飲用適性を保証するものではないと明記しており、飲用する場合は所在する自治体への確認を求めています。柿田川湧水群の管理団体として記載されているのは清水町都市計画課です。飲料水として利用されているのは浄水などの過程を経た水道の話であり、現地の川の水をその場で飲んでよいという意味ではない点に注意してください。
なぜ「東洋一の湧水」と呼ばれるのですか?
名水百選ポータルには「東洋一の湧水」と呼ばれることが記載されており、その背景として「水量は極めて多く、日量約100万トン」という記述があります。呼び名の由来の詳しい経緯までは出所に記載がありませんが、日量約100万トンという規模がこの呼び名を支えていることは、原文の並びからも読み取れます。
見学にどのくらい時間がかかりますか?
所要時間は本記事の出所(名水百選ポータル)に記載がないため、本記事ではお答えできません。参考になる事実としては、川の延長が約1,200mと記載されています。歩く範囲や見どころの数に応じて時間は変わるため、具体的な回り方は清水町の公式情報や現地の案内で確認してください。
冬に行っても楽しめますか?
ポータルには「水温も一年を通して一定で約15℃」と記載されています。ミシマバイカモ(5〜9月頃)や鮎の遡上(10月下旬〜11月中旬)の時期からは外れますが、湧水そのものは季節を問わず湧き続けているということです。冬ならではの現地の様子は出所に記載がないため、訪問前に公式情報で確認してください。
名水めぐりの旅として楽しむコツ
柿田川は、数字を知ってから訪れると面白さが何倍にもなる場所です。最後に、名水めぐりの旅として楽しむコツを整理します。
- ・数字を持って行く:日量約100万トン・水温約15℃・約8,500年前・約40km。この四つの数字を覚えておくだけで、目の前の水面に物語が重なります
- ・「川全体が湧水」という視点で歩く:川幅30〜50m・延長約1,200mの流れそのものが湧水でできていると考えると、普通の川見物とはまったく違う体験になります
- ・暮らしとのつながりを意識する:飲料水・工業用水・農業用水として使われている現役の水源です。景観の美しさと実用の両面を持つ水だと知って眺めましょう
- ・保全に配慮する:ミシマバイカモの生息地であり、地域の水源です。水を汚さない・生き物を傷つけない行動を徹底しましょう
本記事の出典と情報の考え方
本記事に書いた事実と数値は、すべて環境省 名水百選ポータルの柿田川湧水群詳細ページの記載にもとづいています。料金・開園時間・所要時間・駐車場・展望施設の状況など、この出所に記載のない情報は、正確性を保証できないため意図的に書いていません。現地情報は変わることがあるため、確かな一次情報を土台にし、細部は出発前に清水町の公式情報で埋める、という組み立て方をおすすめします。
まとめ
柿田川湧水群の旅の要点をまとめます。
- ・柿田川湧水群は「東洋一の湧水」と呼ばれる名水百選の一つで、水量は日量約100万トン、水温は一年を通して約15℃です
- ・約8,500年前の富士山噴火による三島溶岩流の間を、富士山東斜面の雨・雪解け水が約40km流れ下り、国道1号直下から湧き出しています
- ・川幅30〜50m・延長約1,200mの川となって狩野川に合流し、飲料水・工業用水・農業用水として利用されています
- ・見どころはミシマバイカモ(5〜9月頃)と鮎の遡上(10月下旬〜11月中旬)です
- ・アクセスはJR三島駅からバスで「柿田川湧水公園前」下車徒歩1分、または東名沼津ICから国道1号を三島方面へ約15分です
- ・名水百選は飲用適性を保証する制度ではないため、現地の水をそのまま飲むことはおすすめしません。飲用は自治体への確認が前提です
富士山から約40kmを旅してきた水が、一日約100万トンという規模で足元から湧き出す——数字の大きさを知ってから訪れると、柿田川の眺めはいっそう特別なものになります。本記事の記載はすべて2026年8月時点の環境省 名水百選ポータルの調査にもとづきます。交通・現地の最新情報は、出発前に公式サイトでご確認ください。
※アイキャッチ画像の都道府県の地図輪郭は、「国土数値情報(行政区域データ)」(国土交通省)を加工して作成しています。
画像クレジット
この記事で使っている写真の出所です。CC BY/CC BY-SA の写真は、ライセンスの条件に従って撮影者・ライセンス名・元ファイルへのリンクを表示しています(自作の図版は除きます)。
- ・アイキャッチ:撮影:Qurren/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0
- ・本文1枚目:撮影:Batholith/Wikimedia Commons/パブリックドメイン
- ・本文2枚目:撮影:alonfloc/Wikimedia Commons/CC BY 3.0
- ・本文3枚目:撮影:Batholith/Wikimedia Commons/パブリックドメイン