RO水と天然水の違いとは?ろ過方式と成分を解説
ウォーターサーバーやペットボトルの水を調べていると、「RO水」「天然水」という言葉によく出会います。この記事では、両者の違いを、国のガイドラインによる水の分類・ろ過方式・成分という基礎知識のレベルで整理します。
特定の商品のおすすめには踏み込みません。水の種類を示す言葉の意味をおさえて、表示を自分で読めるようになるための予備知識としてお読みください。
市販の水の分類は品質表示ガイドラインで決まっている
容器入りの飲用水(ミネラルウォーター類)の名称は、農林水産省の「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」で、原水と処理方法に応じて4つに分類されています(農林水産省ガイドライン・2026年8月9日調査)。
| 分類 | 原水 | 処理方法 |
|---|---|---|
| ナチュラルウォーター | 特定水源から採取した地下水 | ろ過・沈殿・加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わない |
| ナチュラルミネラルウォーター | 地層中の無機塩類(ミネラル)が溶解した特定水源の地下水 | 同上 |
| ミネラルウォーター | ナチュラルミネラルウォーターと同じ原水 | ろ過・沈殿・加熱殺菌に加え、ミネラルの調整・ばっ気・複数原水の混合等を行う |
| ボトルドウォーター | 上記以外 | 処理方法の限定なし |
「天然水」という言葉自体は分類名ではありませんが、一般には特定水源の地下水を原水とするナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーターを指して使われることが多い呼び方です。なお、国内で生産されるミネラルウォーター類の約9割はナチュラルミネラルウォーターである、という記載があります(日本ミネラルウォーター協会調査との注記によるものです)。
RO水とは——逆浸透膜でろ過した水
RO水とは、RO膜(逆浸透膜)という非常に目の細かい膜でろ過した水を指す呼び方です。RO膜のろ過は不純物だけでなくミネラル分まで含めて取り除くとされ、ろ過後の水は限りなく純水に近い状態になると説明されるのが一般的です。
では、RO水は表1のどの分類に入るのでしょうか。ここは正直にお伝えすると、ガイドラインの原文にRO膜処理がどの分類に該当するかの明示はありません。本記事では断定せず、「分類はラベルの表示名で確認する」という読み方をおすすめします。実際の商品には、表1のいずれかの分類名が品名として表示されています。
成分の違い——ミネラルが「残る水」と「除かれる水」
天然水(ナチュラルミネラルウォーター)は、地層を通る間に溶け込んだミネラルをそのまま生かした水です。採水地ごとにカルシウムやマグネシウムの量(硬度)が異なり、それが味の個性になります。
一方、RO水はミネラル分まで取り除かれるため、そのままでは成分の個性が少ない水になります。製品によっては、ろ過後にミネラルを加えて味を整えるものもあります。当サイトの比較台帳の実例では、アクアクララの水はRO膜ろ過にミネラル配合を組み合わせ、硬度29.7mg/Lの軟水と公式サイトに記載されています(各社公式サイト記載・2026年8月調査)。なお、アクアクララは当サイトの提携外のためリンクは設置していません。
どちらを選ぶかの視点
味の面では、天然水は採水地ごとの個性を楽しめるとされ、RO水は癖の少なさが特徴とされます。どちらが優れているというものではなく、「産地の個性を求めるか」「均質な飲みやすさを求めるか」という好みの問題です。
ウォーターサーバー選びの文脈では、天然水を届ける宅配水と、水道水をろ過して使う浄水型という方式の違いも関わってきます。方式ごとの費用の違いは浄水型と宅配水の損益分岐点の記事で、各社の水の種類と月額は10社比較の記事で整理しています。
まとめ
市販の水はガイドラインにより、原水と処理方法で4つに分類されています。「天然水」は地下水由来のナチュラル系を指す一般的な呼び方、「RO水」は逆浸透膜でろ過した水の呼び方で、ミネラルが残るか除かれるかが実質的な違いです。RO水の分類上の位置づけはガイドライン原文に明示がないため、商品を確かめるときはラベルの分類名と成分表示を見るのが確実です。
なお、本記事の味に関する記述は一般的な傾向としての整理で、感じ方には個人差があります。分類・記載内容は2026年8月時点の調査にもとづきます。